そんなこんなで数回のデートをした後、
お付き合いすることになりました。
というか、付き合っている状態になっていました。
はっきりした言葉や告白があったわけではなく、
なんとなくお互い付き合っているという共通認識が芽生え、
紹介してくれた女性にも彼は
「コミホとお付き合いすることになりました」と報告をし、
私にも「そう伝えたから」と。
そしてお付き合いが始まりました。
うまくいけば、結婚前提が条件であることは
最初から確認していました。
デートは週一、食事をして彼の家でテレビを見たり、
連休があれば遠出したり、ごく普通のデートでした。
しばらくこんな状態が続いて、
いつか結婚するのかなぁなんてぼんやり考えていました。
が、一向に結婚の話も出ず。
そして時代は平成から令和へ。
ニュースで、令和になったタイミングで婚姻届を出す人が多いとか流れても
「ふーん、みんなミーハーだなぁ」と他人事でした。
そして彼は、私が彼の家の家事をすることを嫌がりました。
料理もほとんど作った記憶がありません。
私は元々家事は好きなほうです。
そういうのは結婚してからで良いと思っているのかな。
そして、泊まる時は寝室が別でした。
一人で寝ることに慣れてしまい、隣に誰かいると眠れないと言われました。
お付き合いしているのに、どこか他人行儀で一線ひかれている感じ。
これ以上踏み込んではいけないような雰囲気がありました。
今思えば、どうして彼に何も聞かなかったんだろうと思います。
「私はこうしたい。こう思うけどあなたはどう?」そんな話もしませんでした。
結婚するなら一番必要であろうはずの「向き合って話し合うこと」をしませんでした。
そんな中、彼が引っ越しをすると言い出しました。
理由があっての引っ越しではなく、ただ、今住んでいるところより良いマンションが見つかったから、という理由。
私は漠然と、引っ越して一緒に住むつもりなのかなぁと勝手に想像していました。
ただ、それにしては事前に相談も全くありません。
同棲を考えているなら、立地や間取りなど希望を聞いてくるはずです。
私が引っ越しを手伝おうとしても、「一人でできるから」と何もさせてもらえません。
ついに彼に聞きました。
「私って何なの?」