~入院7日目~
シーネ固定が外れていよいよ膝の曲げ伸ばしの訓練開始。
固定具が外れるとすっきりするんだけど、私の膝、ついに独り立ちするのね、
という心細さもあります。
恐る恐る曲げてみると90度が限界。筋力が落ちて、足をあげたままキープできません。
普段当たり前にできていることが、当たり前じゃないということに、慣れないです。
どうしてこんなことが出来ないんだろう、と自分の身体がとても不思議です。
午後は母が来てくれました。
母は今まで3回死にかけたと言いました。
一回はバイク運転中に車にはねられ左足複雑骨折。
はねられたあと、着地したのが6月の田植え時期の田んぼだったことが幸いしたそうです。田んぼじゃなくてコンクリートの道路だったら、最悪の事態を招いていたと言われたらしいです。
事故直後は意識なく、服を切り刻まれている時に意識が戻ったのだそうです。
2か月の入院の後、無事退院しましたが、傷の痕がくっきり残っています。
もう一回は胆のうがん。
がん自体進行していたものの、幸い転移なく無事生還。
この頃まだ小学生だった私。
何となく覚えています。
本人は先は永くないと思ったのか、思いっきり可愛いパジャマを着たり最後を楽しもうとしていたらしいです。そういえば母のピンクのネグリジェ姿、なんとなく記憶にあります。
もう一回は、母が結婚する前のこと。
安全地帯から向かってくる車の前に飛び出してしまったらしい。
初耳でした。誰にも言っていないと母は言いました。
かすり傷で済んだそうだが、万一何かあったら相手の車の運転者もたまったものではない。
結局治療費だけ保険で払ってもらい円満示談。解決後も2、3回お茶を飲んだり、円満に終わったようだが、双方にとっては一生忘れられない出来事でしょう。
母、人生最大の後悔だそうです。
母がこれまで生きてこられたのは、すさまじいまでの運と生命力だと思います。
生きるって尊い。
面会は15分の決まりだが、結局1時間以上滞在。
看護師さんのお計らいに感謝します。
非日常の空間って、普段話さないことまで話してしまうの、不思議ですね。
~入院8日目~
今日は旦那さんが来てくれました。
なぜか絵本を持って。笑
絵本のタイトル「メメンとモリ」
絵本の最初の一行。
「お皿割っちゃった」
なぬ?私への当てつけ?
ぷりぷりしながら読み進めると、意外と奥深い。
どうしてこの絵本をプレゼントしてくれたのかも含めて、
後で旦那さんの感想も聞いてみたいです。
これまで面会時間のオーバーは、見て見ぬふりをしてくれていた看護師さんのお計らいかと思っていましたが、今回はなんと、「面会時間15分です」、とタイマーをかけられてしまいました。
ルールを守れない人がいるから新しいルールができるのだ。
本当に申し訳ないです😢
~入院9日目~
今日は朝からリハビリでした。内容も少し本格的になってきました。
膝曲げ伸ばしから歩行練習。歩行器や杖で十分歩けているつもりだけど、
膝をかばうように動きに違和感があったり、スムーズではありません。
「歩く」という行為に意識を向けたことがなかったけど、
一歩踏み出すだけの動作でいろんな筋肉が働いているんだと実感。人間ってすごい。
今日は旦那さんも胃カメラ&大腸内視鏡検査でした。
少し前の健康診断でバリウムを避けたことと、大腸検査に引っ掛かったためです。
何事もないといいけど。。
色々心配してネットで調べてさらに不安になって、と悪循環に陥る私と違って、
旦那さんは「起きてもいないことを心配しても仕方ない。起きてから考えればいい」
というスタンスです。
でも、私が旦那さんを心配するより、旦那さんの私への心配の方が大きいんだろうな。
私のおっちょこちょいは簡単には直らないけど、
おっちょこちょいだからこそ人より時間をかけて、これからはもっと余裕をもって過ごそう。
人の心配をするってすごく心が痛むから。