それからしばらく、Nさんとのことは積極的になれませんでした。
ラインの返信も滞り、Nさんも明らかに私の態度が変わってきたことを感じていたかもしれません。
やっぱり、手を繋がれたのが嫌だったこと、病気だと言われたこと、
これが引っかかりました。
ただの失言とか、軽はずみで言った一言なら許せたかもしれません。
ただ、あの言い方はそんな感じではなかった。
なんかとても負のオーラを感じる言い方。
誰かのサポートなしでは結婚できない者同士、傷を舐め合いながらやっていきましょう、
そんな風に聞こえました。
何度か食事に誘われ、曖昧な返事をしたり都合が悪いと断ったりが続いた後、
迷いに迷って再度、もう一度だけ会って気持ちが上向きにならなかったら交際終了しようと決めてランチに行きました。
結果、最後のデートとなるわけですが。
彼としては、何度か断られた後のデート。
会うなり、「よかった、もう会ってくれないかと思った」とホッとした表情でした。
彼とのデートが決まってからも、私はテンションがあがらず
面倒くさいな、行きたくないな。でも、ドタキャンするのもなぁとウダウダしているうちに
デートの日がやってきてしまった、そんな感じでこの日を迎えました。
あんなに気になっていた靴も、
もはやどうでもいいわ。
って最後はカメレオン靴じゃなかったけどね。
ランチはフレンチのお店でした。
「今日は久しぶりだから奮発した」とNさん。
私はといえば、ただただ早く時間が過ぎないかしら、とばかり考えていました。
やっぱり無理だ、彼の良いところを見つけようって気もおきない。
前回の失言はあったものの、デートのための時間を作り、お店を予約してくれたNさんにもこんな私の態度は失礼だ。交際終了しよう、と思いました。
そう決めてからの会話は、吹っ切れたのかとっても自然でした。
もう彼とどうこうすることもないし、普通に会話と食事を楽しめばいい。
嬉しそうなNさんを、「これまでありがとう、今日が会うの最後だけどお互い頑張ろうね」って気持ちで見つめる私。
IBJのルールでは、交際終了する際も担当のカウンセラーを介して意思を告げなければなりません。
別れ際、「今日はありがとう、楽しかったよ。また連絡するね」とNさん。
「こちらこそありがとう、バイバイ」と私。
そして直後に交際終了の意向をカウンセラーのS木さんに伝えました。
私の意向をカウンセラー経由で聞いたNさん。
速攻、「どうして先程言ってくれなかったんですか」とラインが。
これね、ルール違反なんだけれど、Nさんの気持ち、分かります。
自分が逆だったら、なんでなんでなんでー?さっきまで美味しい美味しいってフレンチ食べてたじゃん。楽しかったじゃん。交際終了ってなんで?説明してー!
ってなります。
でも、交際終了とどちらかが伝えた時点で、当事者同士で連絡を取ることはNGなんです。
そうじゃなかったら返信したかもしれません。
「あなたのこういうとこ、嫌だったー」って文句を言うのではなく、
「私とのこと前向きに考えてくれて嬉しかった。お互いこれから頑張ろう」くらい言いたかったです。
まあ、中にはストーカーちっくな人も居そうだし、必要なルールだとは思いますが、
なんだかなぁ。。という気もします。
S木さんにNさんからのラインの件を伝えたら、ルール違反ですからNさんの担当カウンセラーに二度と直接連絡しないよう伝えます、と。
逆だったら、人間不信になるかトラウマになっちゃうかも私。
後に自分も同じ目に合うなんて、この時は全く考えもしませんでした。